足利市大日西地区街並み景観形成調査
(平成15年度 発注者:足利市)

1.調査の背景、目的等

鑁阿(ばんな)寺の西側に隣接する大日西地区は、中心市街地の骨格を形成するシンボル道路の整備、居住環境の改善等による夜間人口の回復、災害に強い市街地形成を図る地区と位置づけられており、中心市街地活性化を図る上で先導的な役割を担うべき地区です。
当地区は商業地域ですが、現実には住宅系の土地利用が主であり、居住者の高齢化も進んでいます。そこで当地区では、良好な住環境の創出を念頭に置き、住民と行政の協働によるまちづくりの検討を進めました

2.計画内容

本調査では、足利学校や鑁阿(ばんな)寺などの歴史文化を活かした街並み景観を創出するため、住民主導のまちづくり促進協議会の設置と、個性と魅力ある街並みのイメージづくりと建築物等に対するルールづくりを目的としました。
○大日西地区まちづくり促進協議会との連携
この協議会は、地元地権者等によるまちづくり組織であり、地域住民の意向や提案等の調整や合意形成を図ることを目的に活動しています。平成15年度は、協議会に「街並み検討グループ」と「大日西門参道検討グループ」の2グループを立ち上げ、合計12回のまちづくり会議を開催しました。まちづくり会議では、当地区にふさわしい和風の街並みづくりに向けて、事例写真や模型等の提示により、参加者に分かりやすい会議を行い、参加者の自発的な提案を引き出すよう心がけました。
○個々の建築物等に対する景観形成上のルールづくり
厳しいルールは良好な景観を創出できる反面、住民の負担も増えて守られにくくなってしまいます。そこで、地区全体として最低限守るべきルールを定めるとともに、地区の「顔」となる区域については、建築基準法の条例やまちづくり協定などによって、より魅力的な景観形成を図ることとしました。

3.課題への対応、フォローアップ等

○課題=何をもって街の魅力とするか
まちづくり会議では、建築物の高さを定める議論で意見が分かれました。建物の高さを抑えて通風や日照を確保し、良好な住環境を創出することで地区の活性化を図る考え方と、高い建物を建てられるようにし、土地の高度利用によって地区の活性化を図る考え方の2通りがありましたが、「地区の魅力を高めて活性化する」という共通認識ができていますので、今後の議論によって合意が図られると思われます。

○今後のまちづくり
今後は「ふるさとの顔づくりモデル土地区画整理事業」の事業採択に向けて、公共施設の整備方針を定めるとともに、景観形成を含めた地区全体のまちづくりの検討を、地域住民と行政の協働作業で進めてまいります。

 

【模型を使ったワークショップの様子】